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横浜都心臨海部のビジネス&カルチャー情報を配信する「ヨコハマ経済新聞」編集部のブログ

「検証:クリエイティブシティ」

毎週水曜日、横浜市の施策であるクリエイティブシティ構想について語る日がやってまいりました。「創造界隈」「横浜トリエンナーレ」「映像文化都市」「ナショナルアートパーク構想」の四本柱からなるこの施策を随時紹介してきましたが、今週は、検証:クリエイティブシティという形で、少し大きなかたちでクリエイティブシティのいいところや問題点を見ていきたいと思います。


クリエイティブシティ・ヨコハマ
http://www.city.yokohama.jp/me/keiei/kaikou/souzou/index.html
創造性あふれるヨコハマを目指す。ナショナルアートパーク構想の全貌
http://www.hamakei.com/special/99/index.html


読者の方には、先週、先々週と、「創造界隈」「横浜トリエンナーレ」「映像文化都市」を検証するということでやってきたので、今回は当然「ナショナルアートパーク構想」だろうと思われる方もいらっしゃると思います。

もちろん今日は、ナショナルアートパーク構想のことについても触れるのですが、この構想、実はかなり大まかなビジョン中心の施策であり、クリエイティブシティ構想とコンセプトや内容がだぶる部分がかなり多いのですね。前も「ナショナルアートパーク構想」自体の紹介のときに説明したと思いますが、主に横浜市の臨海部開発のコンセプトというべきもので、「アートやクリエイティブなもので横浜を活性化させよう」という点では「クリエイティブシティ」と同じなのです。
ナショナルアートパーク構想独自のプロジェクトとしては、「象の鼻地区再整備基本計画」や、セガや日産といった大企業の誘致などがあります。これらは非常に大規模なのですが、まだこれから出来上がる予定のものなので、具体的な成果などは見えてきていません。
ということで、クリエイティブシティ全体の検証としておいたほうが、わかりやすいと思うのです。

まず、クリエイティブシティの成果としては、なんといっても「創造界隈」ですね。これは検証:「創造界隈」で説明したとおりなのですが、横浜市中心部にある歴史的建造物に、アーティストやクリエイタ−が入居、滞在、制作、作品発表して文化的なものによって横浜市の活力を高めて行こうという施策です。これは、「BankART」を中心とした拠点がいくつも出来上がり、継続して上記のコンセプトが実行されているという点では、成功であるといってもいいのかもしれません。
問題点とすれば、拠点が期限付きであることが多いという点。2年や3年で拠点を移動しなければいけないと、落ち着いて何かを表現できるペースをつかんだところでおしまいになってしまうケースがある。5年10年というスパンで考えてこそようやく本当に横浜芸術文化ができてくるのではないか、という意見をよく聞きます。
もう1つのよくきく意見としては、もう少し大規模な総合施設のような拠点ができれば、周りの芸術拠点がもっと活性化され、そのうちに様々なクリエイターが、黙っていても横浜に集まってくるようになるといった説。たしかに個々はとてもよくがんばって活動していると思いますが、もう少し核となるようなものができると、個々がより繋がってきて一体感が出てくるのではないかと思います。
映像文化都市と横浜トリエンナーレも、それぞれでやるのではなく、「創造界隈」の各拠点と関連した形で行っていくといいのかもしれません。

いずれにしても、継続していかないと一過性のものに終わってしまいかねないので、どうしたら自然に継続していけるのかといったことを真剣に考える時期にさしかかっていると思います。そこで浮かび上がってくるのが教育問題なのではないでしょうか。

横浜発のこれからの才能のある若手をクリエイティブシティ内で活動させ、育成し、大成させていく。または小学校、中学校などにクリエイターを積極的に派遣し、ワークショップなどを展開する、など様々な方法が考えられます。長いスパンで横浜を芸術文化の発信地にしていくためには、やはり地元の子供や若手の教育といったことが重要なのではないかと思います。

あとは、企業や産業の誘致ですね。前述のとおりセガや日産といった大規模な企業を誘致する取り組みがあると紹介しましたが、そういった企業をただ呼んでくるだけではなく、積極的に「創造界隈」「映像文化都市」「横浜トリエンナーレ」などに協力したり、若手のクリエイターとコラボレーションしていったりといった取り組みをしてもらうことによって初めて呼んできた意味が出てくるのではないか。
また、クリエイティブシティ内にいるクリエイター自身も、積極的に市、住民、企業などに働きかけて、何かしらのシステムを創っていくような意識を持つことが、クリエイティブシティが自律的に発展することにおいて、非常に意義のあることなのではないでしょうか。

ではでは、今日はその様なところで、クリエイティブシティ全体について今一度考えてみました。


著者:山本浩生 簡単なプロフィール
私は、現在は主に横浜を拠点にアーティストとして活動しています。東京出身なのですが、横浜のアートがいま非常にあついのを察知し、約2年前に横浜にふらふらと拠点を移してきた次第であります。横浜では北仲ホワイトにポロニウムという団体を創って入居していました。




ハマ経ヘッドラインニュース/今日は何の日? 2月28日(水)
横浜市サンケイリビング新聞社がフリー雑誌「ハマジン」創刊
http://www.hamakei.com/headline/2219/
 横浜市サンケイリビング新聞社(東京都千代田区)は2月28日、40〜50代の男性をメーンターゲットとするフリーマガジン「ハマジン」を創刊する。同誌は「そろそろ還るか横浜に」をキャッチフレーズに、多忙で地域に目が向かない世代に向けて「行政情報を民間の視点で…………

◆ ブライダルの「元町異人館」が平日のレストラン営業開始
http://www.hamakei.com/headline/2218/
 ホテル・ブライダル・ウエディング事業などを手がけるブライダルプロデュース(横浜市中区山下町)は3月1日、ウエディング専門のレストラン「レストラン元町異人館」(同、TEL 045-662-1122)で平日のレストラン営業を開始する。同施設は、1994年にレストランとして…………

◆ 黄金町プロジェクト、「ジャック&ベティ」運営へ
http://www.hamakei.com/headline/2217/
 黄金町の映画館「ジャック&ベティ」(横浜市中区若葉町3、TEL 045-243-9800)の運営を3月1日から、黄金町のまちづくりに取り組むグループ「黄金町プロジェクト」が手がけることになった。同プロジェクトは、代表の梶原俊幸さんらコアメンバー4人が2004年に立ち上げ…………


○ 記念日、▽ 歴史、◇ 誕生日ほか

▽ 記念日 2月28日(水)
○ビスケットの日
全国ビスケット協会が1980(昭和55)年に制定し、翌年から実施。
1855(安政2)年、パンの製法を学ぶ為に長崎に留学していた水戸藩の柴
田方庵が、同藩の萩信之助に、パン・ビスケットの製法を書いた「パン
ビスコイト製法書」を送った。これが、ビスケットの製法を記した日
本初の文書とされている。
また、ビスケットの語原がラテン語で「二度焼かれた物」という意味の
「ビス・コクトゥス(bis coctus)」であることから、「に(2)どや(8)
く」の語呂合せの意味も持たせている。

○バカヤローの日
1953(昭和28)年、吉田茂首相が衆議院予算委員会の席上、西村栄一議員
の質問に対し興奮して「バカヤロー」と発言した。これがもとで内閣不
信任案が提出・可決され、この年の3月14日に衆議院が解散してしまっ
た。この解散は「バカヤロー解散」と呼ばれている。
このことに因んで、この日は日ごろ頭にきていることに対して「バカヤ
ロー」と叫んでも良いという日、だとのこと。

○織部の日
岐阜県土岐市が制定。
1599(慶長4)年、千利休亡き後の豊臣秀吉の茶頭・古田織部が、自分が
焼いた茶器を用いて茶会を開いた。この器が後に織部焼と呼ばれるよう
になった。

○エッセイ記念日
木村治美エッセイストグループ(keg)が制定。
エッセイストの元祖とされるフランスのミシェル・ド・モンテーニュ
1533年の誕生日。

▽ 歴史 2月28日(水)
1591年 千利休豊臣秀吉の命により自刃
1880年 横浜正金銀行が南仲通五丁目に開業
1907年 日本醸造株式会社の権利義務をうけつぎ麒麟麦酒株式会社と改称
1914年 チャップリンの初出演映画『成功争い』が公開
1964年 『週刊少年サンデー』で藤子不二雄の『オバケのQ太郎』が連載開始
1972年 連合赤軍あさま山荘事件で、機動隊が山荘を破壊して隊員が突入し
人質を救出。メンバー5人全員を逮捕
1987年 横浜市営地下鉄、新横浜・あざみ野間延伸工事起工式
1990年 第二次海部内閣が発足
1991年 湾岸戦争終結。クウェートの解放が完了。イラク国連決議を受諾

▽ 誕生日 2月28日(水)
1926年<81歳> 菅井きん(俳優)
1928年<79歳> 兼高かおる(旅行記者)
1935年<72歳> 押阪忍(司会者)
1953年<54歳> 村下孝蔵(シンガーソングライター)[1999年歿]
1961年<46歳> 田原俊彦(俳優, 歌手)
1978年<29歳> 326(中村満)(イラストレーター, 詩人)
1978年<29歳> 菊川怜(タレント)

▽横浜、今日のイベント 2月28日(水)
三溪園 「観梅会」
三溪園は、古くから梅の名所としても有名で、約600本ある白梅・紅梅などが見事な花を咲かせます。期間中の休日は「もちつき大会」「民謡踊り」「日本舞踊」「俳句大会」などをも行います。
開催日 07/2/11(日)〜07/3/11(日) 場所 三溪園

金色のコルダ」 スタンプラリー in 横浜
金色のコルダ」でモデルとなった横浜。スタンプラリーに参加してゲームやアニメで見た風景が楽しみながら素敵な景品をGET しよう。【ラリースポット】外交官の家、三溪園海の公園 ほか 開催日 07/2/1(木)〜07/3/31(土)

横浜夜景ミュージアム
日本一空に近い展望フロアに、「夜景のミュージアム」が登場します。「横浜の夜景と歴史」「現在の横浜の夜景の全て」等を解説パネルとともに写真展示で紹介するほか、大人の空間で夜景が楽しめる演出もあります。
【関連イベント】「夜景の楽しみ方講座」 
講師:夜景評論家 丸々もとお 
日時:2/10(土)・3/21(祝・水)各日19:00〜19:30
開催日 07/2/1(木)〜07/3/21(水)
場所 スカイガーデン (横浜ランドマークタワー69階展望フロア)

小島烏水版画コレクション展 ─ 山と文学、そして美術 ─
小島烏水(こじまうすい)(1873-1948)は、横浜に育ち、横浜正金銀行に勤務する傍ら、日本近代登山のパイオニア、山岳紀行文学者、浮世絵研究者、版画コレクターなど実に多彩な活動を展開した、明治の横浜を代表する稀代の文化人です。横浜美術館の900点近くにのぼる烏水旧蔵の版画コレクションや資料から、烏水の西洋版画、浮世絵版画、明治期の石版画のコレクションなどを展示し、烏水の美術にかかわる活動の全貌を明らかにします。
開催日 07/1/22(月)〜07/4/4(水) 場所 横浜美術館

音と放送の歴史展 〜懐かしのマイクから最新スーパー技術まで〜
1930年代のマイクロホンから最新マイクロホンと最新技術の展示、自分の声を録音する実験コーナーやラジオ放送の模擬体験ができます。
開催日 07/2/9(金)〜07/4/8(日)

第19回館蔵ひな人形展
江戸時代から現代までのひな段飾り・御殿飾り、大変小さく精密な芥子ひな道具などを展示いたします。
【ひな人形手作り教室】開催日:2/14(水)、2/23(金)、2/24(土)、2/26(月)、2/28(水)、3/1(木)参加費:1,500円 定員:各日20名【会場】3F企画展示室
開催日 07/2/10(土)〜07/3/4(日)

横浜大世界「世界の中華街写真展」
写真家・松村映三氏が1997年7月から1998年6月まで「文藝春秋」に掲載した写真エッセー『中華世界』を中心に世界に点在する中華街・チャイナタウンの物語を映像と写真で紹介する特別企画展です。【開催場所】横浜大世界 8楼 大世界ミュージアム
開催日 06/11/3(金)〜07/3/31(土) 場所 横浜大世界

表現から表現へ?? - 関根伸夫・瀧本光國 展
日本の現代美術の表現の継続性をテーマとしたシリーズ。【出品作家】関根伸夫、瀧本光國
開催日 07/1/19(金)〜07/2/28(水) 場所 ヨコハマポートサイドギャラリー

山手芸術祭 常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち展」 第2部 芥川龍之介から中島敦まで
芥川龍之介の衝撃的な死に始まるこの激動の時代、それぞれの生き方、文学の道を選んで活躍した中島敦まで13人の作家をとりあげます。
開催日 07/1/20(土)〜07/3/4(日) 場所 県立神奈川近代文学館

〜高度成長期の日本〜「懐かしの昭和展」
テレビ・冷蔵庫・洗濯機が三種の神器といわれ、東京タワーの完成や新幹線の開通、皇太子のご成婚に東京オリンピック開催など日本中が活気に満ち溢れていた昭和30年代中心にスポットあてイベントを開催いたします。当館プロデューサー北原昭和コレクションも展示いたします。【会場】2F多目的室
開催日 07/2/1(木)〜07/3/4(日) 場所 横浜人形の家

横浜市内の2月28日(水)の公演・展覧会・イベント 

横浜市内の展覧会情報 2007年2月26日(月)〜3月4日(日)

<引用・参考>
何の日Anniversary
Yokohama's Memory 都市横浜の記憶
横浜イベントカレンダー
アートカレンダー:ヨコハマアートナビ
横浜市民ギャラリー 横浜市内展覧会情報