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横浜の新たな企業支援の仕組み「横浜ベンチャーポート」

 今年から横浜市で新たに始まった「横浜ベンチャーポート」というプロジェクトをご存じだろうか。これは、横浜市と民間の協働で、創業・ベンチャー支援体制の強化を図ることを目的とした事業のことで、ポータルサイトや機関誌などによる情報発信、セミナー・窓口相談などを通して起業・創業したい人たち同士の交流促進事業などにより、ベンチャー企業の育成から株式上場までの支援を行っていくという。

 横浜市が公募により選定した事業者は、大阪市中小企業支援センター「大阪産業創造館」の企画運営や、経済産業省の「起ちあがれニッポン ドリームナビゲート」の企画運営などの実績を持つコンサルティング会社「あきない総合研究所」(大阪府箕面市、吉田雅紀社長)。
 9月末で第一期セミナーのおおよそが終了したが、ベンチャーポートの野竿達彦所長は10月から始まる第二期の展開をこう語る。
 「民間なら当たり前の考え方だと思いますが、私たちはセミナー・相談窓口業務などにあたるとき、ただやれば良いとった考えでは取り組んでいません。常に試行錯誤しながら、より良いものを作り上げていこうといつも考えています。ですから、秋から始まる第二期のセミナーでは、これまでの反省を元にもっと利用者にとってより有意義なものを提供できるものと思います」。

 横浜市のあきない総研への委託期間は、一年ごとの契約で4年程度。その間の目標は、ベンチャー企業を450社創業させることだという。横浜は、東京に近すぎるという立地条件もあり、多くの企業の営業所や支社はあっても、本社はなかなか存在しないというのが実状。この数値目標の実現ができれば、横浜という街は大きく変わるだろう。そういった意味で、これからのベンチャーポートの動きに期待をもって観測していきたい。

吉田雅紀さんは「人生の約三分の一は仕事をしている。そう考えると楽しくてやりがいのある仕事をしないと、人生損。好きな仕事を、思いっきりチャレンジできるのは社長だけだし、起業というハードルは、考えているよりもずっと低い。『起業マインド』を高めて第一歩を踏み出してほしい」と話す。

 また、同事業を担当する横浜市経済観光局の市川悦雄さんは「横浜発の起業の新しい波をこのプロジェクトから起こしていきたい。民間のユニークな発想で、型にはまらない、新しい起業・ベンチャー支援に取り組んでいきたい」と話している。


横浜ベンチャーポート
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横浜ベンチャーポート事務局ブログ
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