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場の研究

昨日の場の研究所の開所式で、小冊子を購入。


「新しい場の創造による 変革のドラマづくり」 博進堂 2004
清水博・清水義晴 対談


71ページの薄い冊子に清水先生の最新の考えが対談の形で掲載されている。
自分自身のこの先の行動の軸を規定していこうというまさにこのタイミングで、すっと入ってくる語り。示唆に富む内容。

場とは何か
 清水博〔1998〕は「場」とは「生成する場」、「他者に向けてみずからを開く場」と定義しており、「場において、他とのあいだに調和的関係をつくり出しながら生きている」というよりは、「個々の生命は他とのあいだに調和的関係を作り出すことそれ自体によって、自らの生きる場を生成している」。それは全体的な調和を作り出す働きそのものであり、また同時に、そのために必要な前向きの拘束力を、個々の存在に与えている。その拘束は、個の自由を剥奪するものではなく、逆に、個に自由な活動の場を与え、全体の創造へと発展させるものである。「場」は、個人に自由な創造の可能性を与えると同時に、「場」それ自体が、個人の共創的活動によって創造されつづけるのである。生命あるものとしての我々は、自覚するとせざるとに関わらず、「場」によって前向きな活力を与えられて「生かされて」いる。としている。

清水博は場と場所の研究を深める為に「即興劇」モデルを考案した。即興劇は「複数の人達による自律的で統合的な創作活動である」という。即興劇は自分一人でやるのではなく、劇場の観客の反応に合わせて自分と周りの関係を変えながら即興的に劇を進行する。つまり、一般的には即興劇にシナリオの生成は劇の進行と共に次々と進んでいく。これは  劇の進行と共に場の変化も同時に進行していくからである。