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横浜の建築文化財と横浜市認定歴史的建造物


重要文化財、国登録有形文化財横浜市指定文化財横浜市認定歴史的建造物・・・。歴史のある建築物や場所を調べていくと、これらの聞くだけで立派な肩書きに遭遇する。しかも、例えばイベントスペース等で活用されている横浜ランドマークタワー内のドックヤードガーデン(旧横浜船渠第2号ドック)には、国重要有形文化財横浜市指定歴史的建造物と国と横浜市からそれぞれ認定をうけているようだ。これらにはどのような違いがあるのか。


まず「文化財」。これは文化庁が認定するものであり、「文化財保護法」が根拠によって対象の保護と公開、活用を目的としている。

国が指定する「国文化財」、地方自治体が指定する「(横浜市/神奈川県など)指定文化財」と未指定の「登録文化財」があり、種類も建造物、美術工芸品等が対象の「有形文化財」や演劇、音楽、工芸技術等が対象の「無形文化財」など様々で、建築物など形が残っているものだけが文化財の対象ではないようだ。

とりわけ有形文化財を例にとると、価値の高いものには「重要有形文化財」、さらに世界的見地からも価値の高いものには「国宝」に指定し、重要度に応じて名称が異なるだけでなく保護、助成の規模も変わってくる。

各媒体などはどうやらこれらを組み合わせて国重要文化財や国指定有形文化財、国登録重要文化財といったように表記をしているようで、これらは実は同じものを指すことがあるようだ。
文化庁 | 文化財
文化遺産オンライン


一方、「横浜市認定歴史的建造物」は横浜市「歴史を生かしたまちづくり要綱」に基づいている認定、登録がなされている。

歴史的資産を再評価しその保全と活用を積極的に図る点では、文化財などと同じ目的を持っている。

しかし、歴史的建築物に焦点を絞る点では文化財とは異なり、それを街づくりの資源として位置づける点にも趣をおくとともに、可能な場合には市が取得し市民利用施設として整備公開も視野にいれているようだ。
http://www.city.yokohama.jp/me/toshi/design/m09/building/


経済産業省が認定している「近代化産業遺産」も含め、なぜあの建築物はこの認定をされているのか、と考えてみるのもいいかもしれない。


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横浜市文化財に5件が指定-「北仲BRICK」など - ヨコハマ経済新聞

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