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気になる横浜トリエンナーレ

2007年も半分が過ぎようとしています。そろそろ気になってくるのが2008年に予定されている国際現代美術展「横浜トリエンナーレ」の第3回展なのですが、そんな私の心境を見透かしたかのように、未確定だった会場とキュレーターが先日発表されました。

昨年の11月に、ディレクターが水沢勉氏(神奈川県立近代美術館企画課長)となったこと、水沢氏の元で「キュレトリアル・アドヴァイザリー・チーム」というかたちで3人のキュレーターが企画に携わることが発表されていましたが、今回はさらに2名のキュレーターが発表されました。

日本人としては、CCA北九州という公設の現代美術センターのプログラム・ディレクターである三宅暁子氏が選出されています。


さらに今回の発表で目を引いたのが会場。前回と似たロケーションであることが予想される新港ふ頭仮設会場(仮称)、横浜赤レンガ倉庫1号館、日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)の3会場にて展覧会が行われるそうです。

この3箇所を線で結ぶと、横浜市の「創造界隈」施策などで面白くなりつつあるエリアをちょうどまたぐような空間が生まれます。

特に新港ふ頭仮設会場から赤レンガ倉庫までは、年々整備が進む港湾沿いをたどるルートになるので、横浜トリエンナーレを見に来たお客さんに、横浜の様々な顔を見ていただくことができると思います。これはうれしいことですね。

ところで今回の記者会見、なんと日本ではなくイタリアのヴェネチアで行われたようです。なぜならば、ヴェネチアでは現在ヴェネチア・ビエンナーレが開催されており、世界各国の報道関係者が集まっているから。なるほど納得です。

横浜トリエンナーレの存在を世界にアピールしていただき、ぜひとも成功につなげていただきたいものです。


横浜トリエンナーレ2008
会期:2008年9月13日 土曜日 から 11月30日 日曜日 (計79日間)
会場:新港ふ頭仮設会場(仮称) 横浜市中区新港二丁目5番
   横浜赤レンガ倉庫1号館 横浜市中区新港一丁目1番
   日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK ) 横浜市中区海岸通三丁目9番地
主催:国際交流基金横浜市NHK朝日新聞社横浜トリエンナーレ組織委員会 ほか
総合ディレクター:水沢 勉 (神奈川県立近代美術館企画課長)
キュレトリアル・アドヴァイザリー・チーム
ダニエル・バーンバウム
(フランクフルト市立美術大学学長、ポルティクス ディレクター)
フー・ファン (ビタミン・クリエイティブ・スペース アーティスティック・ディレクター、広州)
三宅暁子 (CCA北九州プログラム・ディレクター)
ハンス・ウルリッヒ・オブリスト (サーペンタインギャラリー国際プロジェクト担当ディレクター、展覧会プログラム共同ディレクター、ロンドン)
ベアトリクス・ルフ (クンストハレ チューリッヒ ディレクター)


筆者 橋本誠

横浜国立大学マルチメディア文化課程卒業。ギャラリー勤務を経て、フリーのアートプロデューサーとして活動している。主な企画展にReading Room(BankART studio NYK/2005)など。2006年11月より横浜ベイクォーター内「ギャラリーBOX」の作品展示をP3 art and environmentの芹沢高志と共に企画・制作。2007年9月に横浜・神戸で開催予定の「都市との対話」展を準備中。

展覧会・イベント情報サイトTokyo Art Beatのレビューページ「TABlog」に編集兼ライターとして参加、ポータルサイトAll About「アート・美術展」ガイドを担当、REALTOKYOに寄稿するなど執筆活動も行っている。