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横浜トリエンナ−レ

横浜市の施策である「クリエイティブシティ」について毎週水曜日紹介しているのですが、今日で3回目になります。1回目は「クリエイティブシティ」の概要、2回目は「創造界隈」ときて、今回は施策の中で最大のイベントである「横浜トリエンナ−レ」を紹介したいと思います。
 皆さん、「横浜トリエンナ−レ」を御存じでしょうか?なんと、世界中から選ばれたアーティストがこの横浜に一堂に会して大展覧会をするのです!その数約八十人、さながら美術のオリンピックという趣。そんな祭典が横浜で3年にいっぺん開かれている、(ビエンナーレは2年に1回、トリエンナーレは3年に1回です)これは興味深いことこの上無しです。

▽横浜トリエンナ−レ
http://www.yokohamatriennale.jp/

3年ごとに国際現代美術展を開催し、文化芸術創造都市の実現を目指す横浜の取り組みを国内外にアピールします。
また、トリエンナーレが開催されない中間年においても、継続的に情報を発信するため、トリエンナーレ活動拠点をオープンし、市民ボランティアの活動支援や若手アーティストの育成を図ります。


1回目は2001年、2回目は2005年、3回目は2008年。あれ?、1回目と2回目は4年離れているじゃん?、と思われるかもしれません。しかしこれは、1回目をやって2回目をやるのはなかなか大変だったようで、試行錯誤の結果4年後ということになったわけです。

でも、今度は大丈夫そう。2008年は開催されます!実は、もう来年なんですねー。

2001年に始まった現代美術の国際展「横浜トリエンナーレ」の第3回展。総合ディレクターの掲げるテーマに基づき、世界各地より80人程度の作家を選定し、多様な作品(映像、インスタレーション、写真、絵画、彫刻等)を展示します。世界最先端の現代美術の紹介に努め、新作を中心に展観する一方、開催地・開催場所の魅力や個性を生かした作品(サイトスペシフィック・ワーク)も数多く含めることによって、街を取り込んだ大規模な「美術の祭典」といたします。会期中は、トリエンナーレのコンセプトや理念を補完するシンポジウムをはじめ、作家と参加者との対話が広がるようなワークショップやギャラリー・トークなどの交流イベントも積極的に展開。また、国内外の美術機関や他の国際展との連携も模索していきます。

どきどきしますね〜、なにせ世界の80人ものアーティストがこの横浜に大集合なのですからね。
そしてこのあいだ、「横浜トリエンナ−レ2008」の総合ディレクターが決定しました。水沢勉氏です。

総合ディレクターには神奈川県立近代美術館企画課長の水沢勉さんが就任する。就任にあたり水沢さんは「港町の開放感を大事にしながら、未来に向けたしっかりとした一歩を第3回目となるトリエンナーレで踏み出せれば」とコメント。水沢さんは1952年横浜市生まれ。慶応義塾大学大学院修士課程修了後、神奈川県立近代美術館学芸員として勤務し、バングラデシュ アジア・アート・ビエンナーレ(1993年・1997年)、サンパウロビエンナーレ(2004年)の日本コミッショナーを務めた。

水沢氏は、神奈川近代美術館の学芸員をやられていまして、「第26回今日の作家」展、「舟越桂」展(1993年)、「李禹煥」展(1993年)、、「アントニー・ゴームリー」展(1996年)、「若林奮」展(1997年)、「ジョージ・グロス」展(2000年)、「新千年紀へのメッセージ イスラエル美術の近代」(2001年)、「小杉武久」展(2002年)

など数々の展覧会を企画・担当されています。
このような敏腕プロデューサーの手にかかった一大イベントはどのように我々に新しいイメージを提供してくれるのでしょうか?今から楽しみですね。

さてここで、1回目と2回目も軽くご紹介しておきましょう。
1回目は2001年、場所はパシフィコ横浜と赤レンガ倉庫1号館を中心に行われました。この時は総勢109人、全部で38ヶ国にのぼるアーティストが参加し、観客動員数は実に35万人にのぼる大変盛大かつ華やかなイベントでした。アーティストもプロデューサーも超メジャー級を揃え、さながら美術界オールスターという感じでした。総合ディレクターは、河本信治、建畠晢中村信夫、南條史生 各氏です。

▽横浜トリエンナ−2001
http://www.yokohama2005.jp/2001/


2回目は、2005年です。場所は横浜山下ふ頭3号、4号上屋倉庫を中心に行われました。1回目と比べ、30か国71作家、観客動員数19万人と規模は縮小し、1回目のときのような華やかな印象は後退しましたが、会場全体が非常にアットホームな雰囲気が漂っていて、観客と作品が一体になることができるような構成でした。

そのように変化した理由としては、市民のボランティアが一回目より500人も増え、地元のつながりを中心にトリエンナ−レを盛り上げて行けたのが大きかったのではないでしょうか。ボランティアの集団からYCAN・はまことりなどのグループも生まれ、現在は、ZAIMを拠点に講座などのプログラムを運営しています。活動もどんどん進化してきているようです。

第7回 ZAIM サポーターズ・スクール「アートと市民をつなぐ市民メディアの役割」
テーマ: 「アートと市民をつなぐ市民メディアの役割」
日 時: 1月27日(土) 15:00??17:30 
会 場: ZAIM(ザイム)別館401号室

あとは、アジアの作家を大胆にとりあげたり、倉庫の特徴をそのまま活かした構成にしたりと、今までの「展覧会」とはひと味違った独特な切り口で構成していました。総合ディレクターは、川俣正氏。

横浜トリエンナーレ2005
http://www.yokohama2005.jp/2005/jp/


そして、2008年へとつながって来るわけなのですが、今回は2005年のトリエンナーレで出来たボランティア組織や民間の力によってさらに飛躍発展していくことでしょう。そんなこんなで2008年横浜トリエンナーレを期待して、、というところで今日の所はおしまいです。

ではまたみなさん来週お会いしましょう!

筆者 山本浩生、簡単なプロフィール
現在は主に横浜を拠点にアーティストとして活動。東京出身なのですが、横浜のアートがいま非常にあついのを察知し、約2年前に横浜にふらふらと拠点を移してきた次第であります。北仲にPoloniumというアート団体を作って入居していました。http://polonium.jp
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