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「横浜リバイバルプランII 開港150周年羅針版」

「横浜リバイバルプランII 開港150周年羅針版」は、横浜市の中期計画のサブタイトル。
昨年6月に今後20年を展望した市政の指針として策定された横浜市の長期ビジョンで示した横浜の都市像「市民力と創造力により新しい『横浜らしさ』を生み出す都市」を実現するための中期計画で、「政策的視点」「財政的視点」「行政運営的視点」の3つの視点で市政全体をとらえ、7つの「重点政策」と10の「重点行財政改革」で構成されている。
将来の横浜を創っていくうえでの原動力となり、他の事業の推進にもつながる事業を「横浜の未来を創るリーディングプロジェクト」として位置づけている。3つのリーディングプロジェクトとは「横浜型環境行動推進プロジェクト」「ヨコハマ魅力創造プロジェクト」「地域元気プロジェクト」。

この中期計画は、協働型で市民と行政が連携して取り組むことが前提となっている。
地域でのさまざまな市民活動に取り組む方々、学生さん、お帰りなさいの団塊の世代の方々など、たくさんの人たちにこの計画の内容を知らせることは大事な作業。「市民主体の地域運営」を推進するためには公共の担い手である市民と計画を共有することが必要。
さらに、この計画やプロジェクトを推進する上で、見えてきたことを計画にフィードバックして、計画をどんどん変更・改善していくことも大切だろう。

中田市長は今年年頭の記者会見で、平成19年を「創造的改革へ舵を切る年」とし、
『これから先は「本来はどうあるべきなのか」とか「もっとこうしたほうが人々は幸せになるのではないだろうか」というような課題について議論を尽くして、そして改革という言葉が持つ本来の意味、「制度を変える、より良くする」ということを追求していきたい』
『生活課題に対して「市民・地域は何を行うべきか、一方行政はどのような役割を果たすべきか」ということについて、「新しいルール」「新しいかたち」を生み出して実行するということ、それが私の申し上げる創造的な改革だと思ってもおります。 』と語っている。

▽市長年頭記者会見(平成19年1月5日)
http://www.city.yokohama.jp/se/mayor/interview/2007/nento.html


さて、「創造的」とはどういうことだろう?
「創造」という言葉は明治時代、英語の“Creative”を「創意」「創作」「発想」などの既にあった言葉を訳語としないで、「創造」という新しい日本語をつくり出して置き換えたものだという。

「創造」の定義は日本創造学会という学会の高橋誠会長が提示している。
「創造とは、人が異質な情報群を組み合わせ統合して問題を解決し、社会あるいは個人レベルで、新しい価値を生むこと」である。

▽日本創造学会
http://css.jaist.ac.jp/jcs/teigi.html

『新しい価値』を生むことが「創造」。
新しい価値をじゃんじゃん生み出す「横浜」。
アーティストやクリエーターが住みたくなるまち「横浜」。
開港都市・横浜は、新らしい文化が流れ込んた場所。
先人達の「創造性」で、新商品、新サービスがたくさん生まれている。


市民と行政の協働でプロジェクトをマネージメントしていくためには、「新しいしくみ」が不可欠。
残念ながら連携のために、効率的に情報の共有や意見交換が出来るネットの仕組みはまだ横浜に存在しない。

「横浜リバイバルプランII」を効率的に推進するためには、ICT(情報コミュニケーション技術:Information & Communication Technology)を活用し、新しいツールを使った新しいプロジェクトマネージメントの仕組みを産み出し、協働の意識が高い市民と行政職員の間のナレッジマネージメントに取り組むことが必要だろう。
創造都市横浜の実現」や「創造的な改革の推進」のためには、『異質な情報群』を組み合わせ統合して問題を解決するための情報の基盤が望まれる。

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中期計画の冊子は、Webサイトでダウンロード可能。
市役所1 Fの市民情報センター、各区役所売店でも販売中。(1冊700円)
横浜市中期計画 横浜リバイバルプランII 開港150周年羅針盤
http://www.city.yokohama.jp/me/keiei/seisaku/newplan/

【編集長】