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時間指定の駐禁解除で商店街の活性化となるか?〜本牧通り〜

瀟洒な街並の元町から山手トンネル、通称・麦田トンネルを抜けると、そこは元町とは一転してやや庶民的な街並へと変貌する本牧通り。そんな本牧通り沿いには、古くからある麦田町発展会、大和町商栄会、本郷町商栄会、上野町商栄会、本牧商栄会などといった商店街が連なっている。


かつて「電車通り」とも言われた本牧通りには、市電が走っていた。やがてそれは廃止され、その代わりに市営地下鉄が運行される予定であったのだが、計画が悪かった。1980年代に米軍から返還された土地に計画されていた大型商業施設「マイカル本牧」に合わせた計画であったからだ。
地下鉄にやや「無視」された格好であった本牧通りの商店街は猛反発し、そうこう言っている間にバブルも崩壊、計画は頓挫した。


以来、本牧という場所はモータリゼーションの普及も手伝って、電車でのアクセスよりもアメリカ・ロサンゼルスのような雰囲気漂う車社会と化してしまい、本牧通りの商店街も自家用車での買い物をする人が増えた。しかしながら商店街には、コインパーキングはいくつかあるものの、車での買い物客全てを受け入れるほどの駐車場はない。
平成の大恐慌により相次ぐテナント撤退などでゴーストタウン化したマイカル本牧の再整備に加え、小港にもイトーヨーカドーを中心とした大型商業施設ができる。このままでは、再び商店街が見放されてしまう。

そこで山手警察に訴えかけ、本牧通りの商店街界隈に限り、11:00〜15:00までの時間限定で駐車禁止を解除するという、全国でも異例の試みを決断したのだ。なんという寛大な措置であろう。


これで商店街の利用もしやすくなった。ただ一つ、心得ておくべきことは、利用者である我々がマナーを持つことだと思う。折角の措置が、いつまでも継続できるように。



記事:田中 健介

『本牧通り・「駐車禁止」緩和』〜タウンニュース2007年4月12日付〜http://www.townnews.co.jp/020area_page/01_thu/21_naka/2007_4/12_20/naka_top1.html>