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秋の風物詩・酉の市〜金刀比羅・大鷲神社(南区)〜

すっかり寒くなってきたが、横浜の11月は熱い。特に暦の上での酉の日は。
横浜市南区真金町付近には商売繁盛の神様が鎮座する「金刀比羅・大鷲神社」があり、毎年11月に2回、もしくは3回やってくる酉の日には、「酉の市」が開催され、大変に賑わっている。

今年の11月の酉の日は2回。1回目である「一の酉」は、去る11日に行われた。
雨が心配されたが、メインの夜は奇跡的に雨が止み、心配された人出も多く、例年通り盛り上がった。

大鷲神社の歴史は東京・浅草の鷲大明神などの方が歴史が深いが、横浜の大鷲神社も開港の1859年までさかのぼる。
当時は今の横浜公園の辺りに存在した「港崎遊郭」に金刀比羅社を祀ったのが始まりだという。
その後明治5年に遊郭の数十軒が高島町へ移転したのに伴い金刀比羅社も高島町へ移転。
その際に大鷲神社も祭祀し酉の市も行われるようになったと言われている。
現在の場所は明治21年からあり、この真金町付近もかつてはやはり「横浜吉原」と言われるほどの遊郭が存在していたのも興味深い話である。

酉の市の名物はなんと言っても熊手売りである。
売り手と買い手との値段交渉がなかなか粋だと言われているが、今でもそういうやりとりをしているのだろうか?
熊手は商売繁盛のお守りのような物で、「運をかき込む」などといった意味がある。
大きなものだと100万は下らないほどの代物だ。毎年大きくしていくものだとされており、大きな熊手を担いで歩く人ほど成功者なのかも知れない。

大鷲神社の周辺では数多くの夜店が連なり、活況を見せている。
韓国人が多く住む街でもあり、夜店ではトック、トッポギ、チヂミなどの韓国料理が売られているのも、国際色豊かな港町・横浜にふさわしい。

二の酉は11月23日(金)である。一の酉を逃した方は、是非行ってみては?きっと、パワーをもらえるに違いない。


記事:田中 健介

・「横浜の祭り〜酉の市かわら版〜」
http://www5e.biglobe.ne.jp/~ydagame/